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ビジネス 企業の成長には何が必要か?vol.2 コンテキストを変えて、社内をポジティブにする 企業の成長には何が必要か? デルフィーコンサルティング株式会社 代表取締役 久保田 記祥

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時代の変化に対応して成長し続ける企業にはどんな特徴があるのだろうか。「一般社団法人すごい会議」のメンバーで、デルフィーコンサルティング株式会社の代表取締役を務める久保田記祥氏に、同社のサービスの手法も交えて、企業成長に必要な要素を語ってもらうインタビューの第2回目。
 
 

本気になれる雰囲気づくりを支援


 
――前回は、解釈してしまうことの危険性についてのお話でした。例えば、「うちの業界の常識だと、大幅な伸びは無理だろう」とか「うちはあのライバル会社からは受注はできない」とか、「あのクライアントには嫌われているから相手にされないだろう」とか、勝手に解釈をして、行動する前に諦めているケースがものすごく多いと。
 
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そうです。無意識に諦めている。それで、アフターファイブに居酒屋で、「うちの会社、終わっているなぁ」なんて会話をする(笑)。でも、何とかしたいから、みんなで意見を出し合う。酒の席だから盛り上がるでしょうね。とはいえ、それで何かが変わりますか? 二日酔いにはなるでしょうが、翌朝も解釈をしながらいつもどおりの仕事をこなすんじゃないですか? それだと酒の席で話したことが活かされていないから、得られる成果も変わりません。
 
弊社の支援は居酒屋でするような会話を、業務中に真剣にやってみませんかと働きかけることです。ある意味、素面では話せないようなことを、ビジネスの場で真剣に話してみませんかと。そうやってクライアントさんが本気になれる雰囲気づくりをお手伝いするのが、弊社の役割の1つです。
 
 

第三者からの問いかけが大事


 
――それが御社の成長支援サービスの特徴ということですね。
 
はい。新しいことをスタートするのは大変ですよね。スタートにあたって、誰が責任を負うのかという話に必ずなりますから。でも、誰も責任は負いたくない。だからその会議での会話は、やらないための理由を探す言葉ばかりが出てくるでしょう。みんな、責任を負いたくないので、行動をためらってしまう。
 
そこで我々がその場に入って、「本当は売り上げを10倍にしたい」という会話ができる雰囲気をつくります。まずは目標を聞き出し、「売り上げ10倍を達成するための障害は何?」と第三者である我々が、クライアントさんに問う。このとき問いかけるのが、第三者であることが大事なポイントです。
 
例えば、普段から問題解決をしていない人に、「お前なら解決できるはずだ」と励まされても、「いや、お前がやれよ」と思いますよね(笑)。同じ会社の中だとそういうことが起こってしまうケースが多い。そうすると、行動を制限する言い訳を探し始めて、動きが停滞してしまうわけです。
 
でも、日常的にさまざまなクライアントさんの中に入り込んで、本音を喋ってもらおうと働きかけている我々のような第三者に「御社の目標はなんですか」と聞かれると、「本当は売り上げを10倍にしたいです」という本音の会話ができるようになってくるんです。こちらもそういうことを言ってもらえるような働きかけをしますので。クライアントさんから、そうした会話を発生させられるかどうかが、弊社の勝負どころです。
 
 

コンテキストを変える


 
――その会社が本気で達成したいと考えていることを引き出し、それを口に出して話し合える雰囲気づくりをするのが、御社の務めだと。
 
そうです。そこが非常に大事です。私たちはよく、「コンテキスト」と「コンテンツ」という言葉を使います。コンテキストはそのまま訳すと「文脈」という意味で、「枠組み」というようなニュアンスもあります。コンテンツは「内容」ですよね。
 
多くの企業は、コンテンツを気にするんですよ。他社でうまくいっている事例を調べて、そのコンテンツを自社にも導入してみる。でも、うまくいかない。なぜなのかというと、コンテキストが変わっていないからです。荒唐無稽なチャレンジになりそうな目標を、今までどおりのコンテキストでやったら、うまくいかないのは当然です。
 
でも、コンテキストを「チャレンジングな我々」、もしくは「世の中を変えるかもしれない仕事をしている我々」という状態に変えたうえで会話をすれば、「よし、みんなでやりますか!」という雰囲気になりますよね。
 
――なるほど。つまり、支援する対象企業のコンテキスト、思考の枠組みを変えるんですね。
 
はい。意図的にそうします。クライアントさんのコンテキストを変えること。そこが、最初に我々が果たすべき役割です。おそらく、企業が成長するための戦略を立てられるようなコンサルティング会社でしたら、弊社以外にもたくさんあるはずです。
 
でも、そうした優秀なコンサル会社がすべて、クライアントさんに成功をもたらせているかというと、そうではない。もし仮に弊社がそうしたコンサル会社さんと異なる部分があるとしたら、それは、弊社がコンテキストを操作して、クライアントさんたちが使う言葉と思考の枠組みに変化をもたらすからでしょう。
 
暗くて、ネガティブで、言い訳しかしない雰囲気のまま新しいことに取り組んでも、事業を成功に導くのは難しいですよね。実行・推進するメンバーが、「やっぱりできないよね」と言うのではなく、「どうやったらできるかな」とポジティブなことを言い合えるようにしていく。企業が成長するための最初のきっかけになるのは、そうしたポジティブな雰囲気が社内に醸成されることです。
 
~vol.3に続く~
 
企業の成長には何が必要か?
~「すごい会議」コーチ、デルフィーコンサルティング株式会社・久保田記祥社長に聞く~
vol.2 コンテキストを変えて、社内をポジティブにする
 
(取材2018年4月)

 著者プロフィール  

久保田 記祥 kubota noriyoshi

デルフィーコンサルティング株式会社 代表取締役/一般社団法人すごい会議 認定コーチ

 経 歴  

千葉県出身。大学卒業後、IIJテクノロジー(現IIJ)で営業を経験。その後、製造業で社長秘書、経営企画などを担当。同社で「すごい会議」のサポートシステムを開発・導入する。同社の子会社としてシステムを外販する会社を設立。さらに、「すごい会議」の認定コーチとなり、独立してアカリス株式会社を設立(2016年デルフィーコンサルティング株式会社に社名変更)した。「すごい会議」を通じたコーチング、ファシリテーション、コンサルティングをあわせた企業成長支援のサービスを展開中。株式会社ブランジスタの社外監査役および、トークノート株式会社社外監査役も務めている。

 オフィシャルサイト 

http://www.delphi-consulting.com/

 
 

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